1. はじめに──「解けるようになった気がする」問題集に注意!
受験勉強で数学に取り組んでいると、こんなことを感じたことはありませんか?
「問題集を1周したけど、応用問題になると歯が立たない…」
「公式は覚えたけど、どのタイミングで使えばいいかわからない…」
実は、こうした悩みを抱える受験生は非常に多いです。
特に、基礎がある程度仕上がったあとに使う問題集の選び方を間違えると、勉強時間がムダになってしまうこともあります。
今回レビューする『数学の良問問題集 [数学I+A+II+B+III]』は、そんな「基礎を固めた後の次のステップ」として検討されがちな問題集です。しかし、実際に使った感想としては、「この本を絶対やるべき!」とまでは言えないかな、というのが正直なところです。
それでは、この本の具体的な評価を詳しく見ていきましょう!
2. おすすめ度と評価ポイント
おすすめ度:★★★☆☆(普通)
まず、この問題集は「とりあえず問題をたくさん解きたい!」という人には向いています。しかし、応用力をつけたい人や数学の解法の発想力を鍛えたい人にとっては、あまり効果的ではありません。この本を使うべきかどうかは、自分の勉強スタイルや目的によって変わるので、その判断基準を詳しく説明していきます。
難易度:青チャート終了後ならOK!
難易度:★★★☆☆(普通)
この本は、青チャートやFocus Goldなどの基礎〜標準レベルの問題集をしっかり仕上げた後に使うべき問題集です。
つまり、
数学の基本的な解法は一通り理解している
共通テストレベルの問題ならほぼ解ける
という人が対象です。
もし青チャートすら終わっていない状態でこの本に取り組むと、解けない問題ばかりで挫折する可能性が高いです。逆に、「青チャートは終わったけど、もっと演習量をこなしたい!」
という人には悪くない選択肢です。
解説の詳しさ:★★☆☆☆(わかりにくい)
この本の最大の弱点は、解説がわかりにくいことです。
特に、解法の発想についてはほとんど説明がなく、「この式を使う理由は?」という疑問が残ったまま進んでしまうことがあります。
実際に使った受験生の声としても、
「解説を読んでも理解できない部分があって、結局ネットで調べた」
「公式を暗記している人向けの内容で、理屈を理解したい人には厳しい」
という意見が多いです。
この問題集を使う場合は、質問できる環境や別の解説書が必要になることを覚えておいてください。
所要時間:4か月程度で終了
目安:4か月で3周
この本は、問題量が比較的多めです。そのため、1日2時間を確保できる人なら4か月程度で終わらせることができます。
ただし、問題の質が高いわけではないので、「やることがなくてとにかく量をこなしたい!」という人以外は無理にやる必要はありません。
3. どんな人におすすめ?逆におすすめしない人は?
おすすめする人:量を重視したい人
青チャートなど基礎は完成していて、問題演習をこなしたい人
時間に余裕があり、「とにかく解くことで慣れたい」と考える人
入試まで半年以上あり、演習量を増やして安定感を高めたい人
おすすめしない人:発想力や応用力をつけたい人
入試まで3か月を切っている人
解法の発想や記述力を強化したい人(『プラチカ』や『1対1対応の演習』の方が良い)
質の高い問題を少数解いて理解を深めたい人
この本は、問題の質よりも量を重視した作りなので、難関大学や国公立二次試験対策を目的とする場合は、他の問題集を選んだほうが効率的です。
4. この本の注意点──やるなら補助教材が必須!
この本は単体では完結しません。特に以下の点に注意が必要です。
解説が不足しているため、解法の背景を知る別教材が必要
→青チャートや教科書を横に置いて補強しながら進めるべき。
質問できる環境がないと挫折しやすい
→ 独学では厳しいので、塾やオンライン家庭教師のサポートを受けるとよい。
5. まとめ──この本を選ぶなら慎重に!
『数学の良問問題集 [数学I+A+II+B+III]』は、演習量を重視したい受験生向けの補助教材として使うには悪くありません。ただし、解説がわかりにくく、解法の発想力や応用力を鍛えるには向いていません。
おすすめ度:★★★☆☆(普通)
難易度:青チャート終了後ならOK
解説:★★☆☆☆(わかりにくい)
所要時間:4か月程度
この本をやるか迷っている人は、「本当に今の自分に必要な問題集なのか?」をしっかり考えてから選んでください。
また、数学に不安がある人や質問できる環境を整えたい人は、京大式オンライン家庭教師をぜひ検討してみてください。
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